1.赤外線センサーの概要

赤外線センサーとは、赤外領域の光を受光し電気信号に変換して、必要な情報を取り出す技術のことです。そして赤外線イメージングとは、真っ暗闇で室温付近の温度を持った物体を見るツールであり、非接触で温度情報を取得するツールでもあります。

<用途>

自動車、航空、ロボット、セキュリティー、監視、救難、消防、工業計測、設備保全など

自動車の夜間運転は視界が悪く事故発生率が高くなります。赤外線センサーは、夜間運転を補助し、安全性を高める技術として注目されています。

2.赤外線センサーの歴史

赤外線センサー(赤外線検出器)の歴史は、1800年のHerschelによる赤外線の発見から始まりました。そして赤外線の発見以来、様々な赤外線検出器が開発されてきました。

現在自動車に活用されている、赤外線センサーの暗視応用は、最初は防衛技術として開発が始まりました。夜間の視角補助技術として、その後、自動車分野への有用性も認められ、いくつかの自動車メーカーで赤外線センサーを応用したシステムが採用されました。

3.赤外線センサーの種類

  • 量子型赤外線検出器
  • 熱型赤外線検出器

赤外線センサー(赤外線検出器)は、量子型赤外線検出器と熱型赤外線検出器に大きく分けることができます。

<量子型赤外線検出器と熱型赤外線検出器>

感度と応答速度の面では量子型赤外線検出器の方が優れていますが、熱型赤外線検出器の進歩はめざましく、現在大きな注目を集めています。

熱型赤外線検出器を利用した赤外線イメージセンサー(IRFPA)は、室温で動作するので冷却が必要な量子型赤外線検出器を用いたものと区別するために、非冷却IRFPAと呼ばれています。

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    4.赤外線センサーの自動車応用

    赤外線は可視光よりも波長が長く、可視光と比べ、暗闇でも見える、温度情報が得られる、煙や霧などを透過しやすいといったメリットがあります。そのため、夜間撮像システム、車両周囲モニター、エアコンシステムなどの自動車システムにおいて現在活用されています。

    5.赤外線センサーの今後

    赤外線センサーは既に実用化されており、BMW、Audi、Rolls-Royce、Mercedes、General Motersなどが採用しています。今後、小型化が進み、価格がさらに低下することで中級車種へも搭載が広がることが期待されています。

    また赤外線センサーは夜間でも使用できるなど、他のセンサーでは補えない機能を持っていることから自動運転においても活用が期待されています。

    自動運転レベルが上がるにつれて、センサフュージョンが必要になる中、赤外線センサーが重要な役割を担うことが期待されています。

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    書籍『赤外線センサ原理と技術』

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