1.LiDAR(ライダー)の概要

LiDAR(ライダー)とは、Light Detection and RangingまたはLaser Imaging Detection and Rangingの略称であり、光を用いたリモートセンシング技術のことです。対象物にレーザーを照射して散乱光や反射光を分析することで、対象物までの距離や性質を測定することができます。

<用途>

自動運転自動車、自律走行ロボット、ドローン、ロボットアームのピッキング、地上測量など

LiDARは、元々気象学で使われ始め、雲の測定などに使用されていました。今では自動車の自動運転化にはなくてはならない技術だと考えられています。また同じく自動運転技術のキーテクノロジーとしてステレオカメラ、ミリ波レーダー、GPS、超音波センサーなど共に注目を集めています。

2.LiDAR(ライダー)の歴史

LiDARは、1960年代には既に存在しており、車載用には1990年代に自動ブレーキの前段階となるACC(車間距離制御装置)が出現したとき、LiDARが採用されました。

その後、2000年代半ばまでADAS(先進運転支援システム)用センサーとして車載用LiDARが使われていました。しかし、当時製造メーカーは性能よりも安全性を重視したために、性能的に悪天候下で車載用LiDARを使うことができませんでした。

そのためLiDARの代わりに悪天候の影響を受けにくいミリ波レーダーが注目を集めることとなり、一旦LiDARは市場から姿を消します。その後、自動運転の実現には不可欠であることが再認識され、現在再び注目が大きくなっています。

3.LiDAR(ライダー)の種類

  • ポリゴンミラー型
  • チルトミラー型
  • ヘッド回転型
  • MEMSミラー型
  • フラッシュ型
  • プリズム型

既に実用化されている代表的なものとしては、ポリゴンミラー型、チルトミラー型、ヘッド回転型の3種類が挙げられます。ポリゴンミラー型はデンソー、チルトミラー型はIBEO、ヘッド回転型はVelodyneが採用しています。

関連カタログ

    4.車載用LiADR(ライダー)のメリット・デメリット

    <メリット>

    • 分解能の高さ
    • 計測距離の長さ
    • 距離による測定精度が一定

    <デメリット>

    • 悪天候に弱い

    LiDARはレーザー光を使うので、電波の反射率が低いもの(段ボール、木材、発砲スチロールなど)でも検出が可能です。また高い分解能を持つので、対象物の検出以外にも対象物間の距離の検出にも向いています。一方、LiDARは光を用いるために、雪や霧などの悪天候に弱いというデメリットがあります。

    5.車載用LiDARの今後

    LiDARにはまだ課題も多く、現在も研究、開発が進められています。現在主流のミラー型、ヘッド型から将来はMEMSミラー型、フラッシュ型に移行するものと考えられています。

    また自動運転に必要な外界認識技術を実現するためには、LiDARのみでは不可能な部分も多く、ステレオカメラ、ミリ波レーダー、GPS、超音波センサーなどと組み合わせて使用することが重要であると考えられています。

    ▽続きはこちら
    書籍『自動運転のためのLiDAR技術の原理と活用法』

    関連カタログ