神戸市で地域交通の人手不足解消に向けた自動運転の実証走行を実施
背景
本実証走行を行う神戸市北区の筑紫が丘を中心としたニュータウンは、1969年に造成が始まり、居住開始から50年以上が経過した住宅地です。住民の高齢化が進む一方、地域交通を担う人手不足や利用者減に伴う公共交通機関の縮小により、日々の買い物や通院等の移動が困難になっており、手軽に使える近距離移動手段の確保が喫緊の課題です。
ダイハツ、日本総研、あいおいニッセイ同和損保はこのような社会課題の解決を目指し、日本総研主催のコンソーシアムやラボ(まちなか自動移動サービス事業構想コンソーシアム(ⅰ) 、まちなかサービス事業性検証コンソーシアム(ⅱ) 、RAPOCラボ(ⅲ) )の活動として、2018年度から同地区で乗合送迎サービスや地域活性化施策に加え、人手不足の解消につながる自動運転などの実証実験を行ってきました。
本実証走行について
1.全般
今年度、ダイハツでは、軽自動車をベースとした自動運転車両を用い、一般道において実際にお客様の乗車を想定した自動走行技術や安全性等の確認を実施します。丘陵住宅地特有の、坂が多く道幅が狭いという道路環境下における自動運転実証走行は前例が少なく、ダイハツの得意とする軽自動車やコンパクトカーが適していると考えており、技術やノウハウの蓄積を図ります。
また、地域コミュニティ向けのモビリティサービスの在り方について検討してきた日本総研の知見を活かして、地域コミュニティという小規模の利用者数でも成り立つ安価な車両予約の仕組みを活用したオンデマンド配車を試行します。同地区で活動するNPO法人スタッフの方々に試乗、体験いただくことで、地域に密着したサービス性についても同時に検証し、技術およびサービス両面での実証走行を進めることにより、安全で自由な移動の実現に向けた社会実装を目指します。
さらに、日本総研とあいおいニッセイ同和損保は、RAPOCラボでの活動を踏まえ、「自動運転サービス実装プロセス」のうちの「リスク分析」を試行します。日本総研は自動走行ルート上で起こりうる事故リスクの可視化を行い、あいおいニッセイ同和損保は走行ルートのリスク評価ツール(ⅳ) による走行経路のリスク評価およびダイハツの自動運転車両を用いた場合のリスク評価の妥当性検証を行います。
2.実施内容
(1)実施場所 兵庫県神戸市北区筑紫が丘
(2)期間・時間 2023年3月6日(月)~3月24日(金) (火土日・20日を除く)
10:00~16:00 但し、天候等により実施しない場合あり
(3)車両 ダイハツ タント
(4)走行ルート