スズキ、中期経営計画(2021年4月~2026年3月)を発表

更新日:2021.2.25

スズキ株式会社は、2021年4月からの5ヵ年における「中期経営計画(2021年4月~2026年3月)~「小・少・軽・短・美」~」を策定いたしました。

スズキは2020年3月に創立100周年を迎えることができました。この100年、織機、二輪車、四輪車、船外機と多くの挑戦をしてきました。カーボンニュートラルにも挑戦してまいります。創業以来のスズキのモノづくりの根幹を表す「小・少・軽・短・美」こそ、まさにこれに相応しいものであります。

創業者から受け継がれる「お客様の立場になって」という原点に改めて立ち、製品やサービスを通じて、この「小・少・軽・短・美」の価値をお届けできるよう、一層努力してまいります。

中期経営計画の概要は以下のとおりです。

Ⅰ.基本理念

スズキのこだわりは「世界の生活の足を守り抜く」と「新興国は今後も成長の柱」としていくことです。次の100年もお客様の立場になって、「小・少・軽・短・美」による価値ある製品・サービスの提供に挑戦し、この思いを「小さなクルマ、大きな未来。」のスローガンとともにお届けしてまいります。

Ⅱ.前回中期経営計画の振返り

前回中期経営計画は2018年3月期~2019年3月期に売上高、2017年3月期~2019年3月期に営業利益率目標を前倒して達成することが出来ました。しかしながら、最終2020年3月期はインド市場の減速、完成検査問題、新型コロナウイルス影響もあり未達成に終わっています。

前回中期経営計画期間においては、品質問題やリコールの多発、燃費測定や完成検査の不正問題など、お客様からの信頼を喪失する事例が発生しました。また、CASE対応の遅れなど多くの課題を残しています。

今一度、社是の原点に立ち返り、創業者の言葉「お客様のためなら どんなことをしてでも こたえろ 頑張ればできるもんだ」を次の5年間の決意として取り組んでまいります。

Ⅲ.新中期経営計画の取組み

世界的なカーボンニュートラルの流れの中、スズキの取組みを明確化し、また、電動化、ソフトウェア化に伴い今まで以上に品質を重視する必要があります。そこで、走行時CO2排出、製造時CO2排出、高品質の維持の3つの課題に優先的に取組んでまいります。

走行時CO2排出につきましては、2025年までに電動化技術を整え、2025年から電動化技術を製品に全面展開、2030年からは電動化製品の量的拡大を図ってまいります。

製造時CO2排出につきましては、2050年の製造時CO2排出「0」に向けて挑戦いたします。カーボンニュートラルに向けた様々な技術開発を積極的に進めてまいります。

品質につきましては、お客様の立場になって品質が良くお求めやすい価値ある製品をつくってまいります。迅速な原因究明と対策、ばらつきを抑えた製品づくり、トレーサビリティ管理の拡充など、品質問題の発生防止、早期発見、流出防止に取組んでまいります。

四輪事業につきましては、日本は軽自動車シェア30%以上、登録車販売1.5倍(2021年3月期公表予想比)、インドは環境問題に対し社会から求められる電動化を率先して推進し、乗用車シェア50%以上を目指してまいります。

トヨタとのアライアンスにつきましては、電動車の協業、アフリカでの協業、商品ユニット補完など提携を深化させてまいります。二輪事業につきましては、販売200万台、営業利益率5%以上を確保できるよう共通化を進め、魅力的で多様なラインナップを構築してまいります。マリン事業につきましては、売上高目標1,000億円を目指し活動してまいります。SDGsにつきましては、事業活動を通じて、収益を上げながら、社会課題の解決に貢献してまいります。

Ⅳ.経営目標値

経営目標値につきましては、新型コロナウイルス影響からの回復、インド市場の成長を見込み、連結売上高は過去最高となる4兆8千億円を目指します。営業利益目標につきましては、前回中期経営計画目標7%を下回りますが、電動化対応など5年間で1兆円になる積極的な研究開発投資もあり、営業利益率5.5%とさせて頂きました。配当性向につきましては30%を目標として掲げることといたします。成長のための投資と経営基盤の強化とのバランスをとりながら、企業価値の向上に向けた取り組みを着実に進めてまいります。

▽詳細はこちら
スズキ株式会社