マツダ株式会社、「技術開発賞」「浅原賞学術奨励賞」「技術貢献賞」受賞

2021.5.28 更新

マツダ株式会社(以下、マツダ)は、第71回自動車技術会賞において、「技術開発賞」を2件、「浅原賞学術奨励賞」を2件、「技術貢献賞」を1件受賞しました。

  • 技術開発賞
  • 受賞者:小平 剛央(こひら たけひさ)釼持 寛正(けんもつ ひろまさ)花田 裕(はなだ ゆう)宮内 一行(みやうち いっこう)岡沢 恭久(おかざわ やすひさ)

    受賞理由:本技術は、設計者・エンジニアが高機能・軽量化を両立するための設計指針の発想を、高効率に支援する革新的な設計支援手法である。具体的には、機械学習、最適化手法、シミュレーションを駆使し、千を超える車両の要求性能と数百の多量な設計変数(車両部品)の複雑な関係をモデル化した上で、そのモデルを質量効率・コスト効率として表現する技術である。特に、従来のCAEのアプローチに加え、本技術で導き出されたモデルを活用することで、モノづくりに精通した設計者・エンジニアの発想と意思決定を支援する設計手法は、世界的にもほとんど例が無い。また、本技術は汎用的なモデル・解析プロセスであるため、自動車業界だけでなく、製造業全体へ貢献する技術であることから高く評価される。

    受賞者:山根 貴和(やまね たかかず)福田 克弘(ふくだ かつひろ)中本 尊元(なかもと たかよし)丸山 慧(まるやま さとし)本延 愛梨(もとのぶ えり)

    受賞理由:本技術は、これまで経験によって開発されていた車両の防錆品質開発をシミュレーションによって開発するという防錆開発を変革する技術である。 (1)市場の腐食環境を定量的に推定する技術、(2)腐食の原因となる塩水が各部位にかかる量を推定する技術、(3)各部位で腐食が始まるまでの期間を推定する技術、(4)腐食が始まった後に腐食進行状態を推定する技術、の4つの技術から構成され、(1)~(4)を繋いで分析することで、適正な防錆処理の設定や車両構造の設計に反映することができる。その結果、防錆品質の向上や製造コスト削減だけでなく、めっき鋼板に使用されている亜鉛などの資源枯渇にも対応でき、さらに自動車のみならず、鉄道車両など幅広い展開が可能であり、産業界全体に貢献する技術として高く評価される。

  • 浅原賞学術奨励賞
  • 受賞者:中村 優佑(なかむら ゆうすけ)

    受賞理由:自動車の空気抵抗低減は、デザインとともに自動車の外形形状との関係が強い。デザインの意図を生かしながら空力開発を行うためには、空気抵抗に寄与する自動車周りの渦の制御が重要であり、渦を把握するための渦同定手法が必要になる。従来の渦同定手法は、自動車周りの複雑な流れ場に対して煩雑な同定結果を与えるため、明確な渦の把握が困難であった。さらには、空気抵抗に寄与する低圧で旋回する渦を必ずしも捉えられなかった。受賞者は、乱流の基礎研究で用いられる圧力断面極小旋回法を自動車周りの流れ場に拡張することで、空気抵抗に寄与する自動車周りの渦を容易に捉えることを可能にした。本手法は、デザインと空力開発の両立に繋がる渦の制御を支援し、自動車周りの複雑な流れ場の解明にも貢献するものであり、受賞者の今後の活躍が期待される。


    〇マツダ株式会社〇


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