遠隔型自動運転システムによる無人自動運転移動サービスの試験運行の開始

2020.12.14 更新

国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 石村 和彦】(以下「産総研」という)情報・人間工学領域 端末交通システム研究ラボ 加藤 晋 研究ラボ長(ヒューマンモビリティ研究センター 首席研究員)、橋本 尚久 主任研究員(ヒューマンモビリティ研究センター)らは、政府の成長戦略を踏まえ、無人自動運転移動サービスの実現に向け、福井県吉田郡永平寺町の自転車歩行者専用道(公道)にて、遠隔型自動運転システムによる自動運転カートの技術・サービスの実証実験を進めてきました。これらの実証実験の成果を生かし、2020年12月22日(火)から、永平寺町が遠隔型自動運転システムによる無人自動運転移動サービスの試験運行を開始します。

産総研は、経済産業省および国土交通省の「高度な自動走行・MaaS等の社会実装に向けた研究開発・実証事業:専用空間における自動走行などを活用した端末交通システムの社会実装に向けた実証」を幹事機関として受託し、本件に関してはヤマハ発動機株式会社、株式会社日立製作所、慶應義塾大学SFC研究所、豊田通商株式会社、永平寺町役場、まちづくり株式会社ZENコネクトなどと共に、研究開発と実証を進めてきました。

端末交通システムとは、鉄道などの基幹交通システムと自宅や目的地との間や、地域内といった短中距離の移動を補完するラストマイルモビリティーとも呼ばれる次世代の交通システムです。本事業では、公共的な利用を前提とし、地域の活性化などにつながる端末交通システムとして、ドライバー不足解消やコスト削減などに資する自動走行技術を取り入れた遠隔型自動運転システムなどの研究開発を行ってきました。また、研究開発された端末交通システムの社会実装に向けて、2016年度に自治体や地域団体を公募し、選定地の一つとして福井県吉田郡永平寺町の協力を得られることになり、連携して実証を重ねてきました。

永平寺町では、実証環境の特徴から同町を過疎地モデルと分類し、えちぜん鉄道の廃線跡地の町道である永平寺参ろーど(約6㎞)を走路とし、高齢住民、通勤・通学者や観光客の移動手段としての端末交通システムを、歩行者などとの共存空間における自動走行や遠隔監視・操作の技術で実現することにより、少子高齢化地域の活性化を目指した社会実験を行ってきました。

今回、永平寺参ろーどの一部約2㎞区間にて、遠隔型自動運転システムとして、遠隔監視室にいる1人の遠隔監視・操作者が、車両外から、通信技術を用いて、3台の無人自動走行車両(後部座席に保安要員が乗車し、いつでも停車可能)を同時に走行させます。

今後は、地域や運行を担う事業者(まちづくり株式会社ZENコネクト)と連携して試験運行を進め、さらなる車両の高度化や運行体制の整備を進め、今年度内に本格運行に移行することを目指しています。


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